コリビングルームのCasaMia。【シンガポール・スタートアップ企業分析】

シンガポールで注目のスタートアップ企業を紹介する企画です。

今回は、コリビング(Co-living)ルームを提供する「CasaMia」。

2021年11月には、シンガポール、米国などのエンジェル投資家より40万米ドルをの資金調達に成功しています。

CasaMiaの企業概要、ビジネスモデル、成長ポイントについて見ていきたいと思います。

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CasaMiaとは?

CasaMiaは、2019年に、Ahmed Shaariq Nizarに設立された、コリビング(Co-living)ルームを提供する企業です。

コリビング(Co-living)とは、生活空間の一部をシェアするサービスで、シェアルームに比べてプライベートの空間が多いことが特徴です。

シェアハウスに似ている概念ですが、コリビング(Co-living)では、より個人のプライベートな居住スペースを確保しつつ、他の住人と仕事や遊びなどコミュニケーションをとるための共有空間が設けられています。

CasaMiaは、シンガポールで働く若いプロフェッショナルを主なターゲットとし、大家から物件をリースをして、物件CasaMiaのクオリティに整え、水道光熱費、インターネット、クリーニング、ベッドシーツ交換などをすべて含めたサービス料で提供しています。

賃貸期間はシンガポールの規制に従い、最低で3ヶ月からとのことです。

CasaMiaのビジネスモデル

CasaMiaは、物件賃貸のプラットフォームビジネスです。

(Source: CasaMia HP)

物件を所有している大家から空室をリースして家具等を整え、短中期の賃借期間でテナントにサブリースします。

大家とは3〜5年の長期リース期間、賃料保証で空室リスクはありません。

CasaMiaの価格モデル

(Source: CasaMia HP)

部屋の賃借料は1ヶ月950シンガポールドルから、部屋の種類やロケーションで金額は異なります。

金額感は、1年以上契約が必要なコンドミニアムのレンタル料以上、サービスアパートメント以下、という感じです。

CasaMiaの成長ポイント

CasaMiaが急成長している理由は、次の3つが考えられるのではないかと思います。

1.高い物件占有率

2021年度の成長率は月間10%、シンガポールの物件占有率は平均91%に達しており、かなり高い占有率を誇ります。

来年の早々には、300の部屋数を提供する予定であると発表されています。

2.煩わしさからの解放

シンガポールで物件を賃借すると、光熱費等の支払いやエアコンのクリーニング、様々な故障のメンテなど、苦労が耐えません。

また、Deposit(敷金)が全額戻ってくることは少なく、Depositoの返還交渉にも骨が折れます。

CasaMiaのサービスでは、これらの面倒をすべて企業側で管理してくれるため、仕事やプライベートに忙しいヤングプロフェッショナルには使い勝手のいいサービスではないでしょうか。

3.自社ブランドでの提供

部屋貸しのプラットフォームビジネスという意味では、AirBnB(エアービーアンドビー)などに近いです。

ただし、CasaMiaの物件はすべてオーナーからリースして、部屋のデザインやコミュニティ空間の創出を自社で行うビジネスモデルです。

管理の手間やコストはAirBnBよりも割高になるかと思いますが、クオリティの維持やブランドへのロイヤルティを高める点で有利です。

CasaMiaに関する主なニュース

2021年11月:複数のエンジェル投資家より40万米ドルをの資金調達

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