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学習プラットフォームを提供する Tigerhall。【シンガポール・スタートアップ企業分析】

シンガポールで注目のスタートアップ企業を紹介する企画です。

今回は、ソーシャル・ラーニング(学習プラットフォーム)を提供する「Tigerhall」。

2021年12月には、ベンチャーキャピタルのMonk’s HillVenturesより700百万米ドルの資金調達を成功させています。

Tigerhallの企業概要、ビジネスモデル、成長ポイントについて見ていきたいと思います。

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Tigerhallとは?

Tigerhallは、2018年に、Nellie Wartoftによりシンガポールで設立された、各ユーザーにパーソナライズされた学習コンテンツを提供するスターアップ企業です。

(Source: Tigerhall HP)

Tigerhallは、対面イベント、ポッドキャスト、読み物、メンタリングを通じて世界中の専門家との繋がりを提供するサービスです。

創業者Nellie Wartoftは、「転職の際に必要とされるスキルを習得できないために、理想の仕事につくことが難しい」点にイシューを見出し同社を起業しました。

同氏いわく、「毎年3700億ドル以上がスキルアップや人材投資のために費やされているものの、積極的に利用する従業員は10%にも満たない。そこで、学習によるスキルアップを再定義し、よりユーザーに適した、魅力のあるコンテンツを提供することで、ユーザーのエンゲージメントを高めることを目指す」とのことです。

サービスローンチ以降、Tigerhallの学習サービスは、テクノロジー、金融サービス、消費財等に係る専門家を巻き込み、2021年度には10倍の収益成長率を記録しています。

Tigerhallのビジネスモデル

Tigerhallのビジネスモデルは、モバイルアプリを通じて以下の4カテゴリーのコンテンツを提供することです。

(Source: Tigerhall HP)

講師(Thinkfluencersと呼んでいます)は、実際のプロフェッショナル、特に多くのビジネスマンが興味を持つであろうGAFAやアリババ、グラブなど話題のテック企業のエグゼクティブが多いように見受けられます。

また、いわゆるオンライン・サロンのように、予め予約することで講師と実際にウェブ上でコミュニケーションをすることもできますし、リアルのイベントで会って話すこともできます。

キャッシュポイントについては、サブスクリプション課金モデルとなります。

(Source: Tigerhall APP)
・デジタルコンテンツの無制限利用:9シンガポールドル /ヶ月
・すべてのサービス利用:79シンガポールドル /ヶ月

Tigerhallの成長ポイント

Tigerhallが急成長している理由は、次の3つが考えられるのではないかと思います。

1.ユーザーの高いエンゲージ率

Tigerhall の平均利用回数は、1週間あたり7−10回で、従来の学習プラットフォームの13倍高いとの結果を公表しています。主に平日、午前8時〜9時の利用が多いとのこと。

コンテンツが魅力的であることと、ターゲットを通勤時間も能力の向上に利用する、意識の高いビジネスマンであることで、アプリへのロイヤルティが高まりそうです。

2.モバイルフレンドリー

執筆時現在では、Tigerhallはモバイルアプリからのみ利用することができます。

コンテンツはモバイル利用に最適化されており、気軽にポッドキャストを聴いたり、コンテンツを読んだりすることができます。

3.コンテンツの自社製作

Tigerhallは、各専門分野の調査に基づき自社で講師(Thinkfluencers)を選定した上で、講師と協力しオリジナルのコンテンツを製作しています。

これにより、Tigerhallの「パーソナライズされたスキルアップ」というミッションに合致するサービス・コンテンツを揃えることが可能となります。

さいごに

古くはTEDやPodcastなど、競合する学習プラットフォームは多いです。

ビジネスマンが利用できる時間も限られているため、どれだけ魅力的なコンテンツを揃え、ユーザーが本当に必要な情報を提供できるかが重要であると思います。

英語を利用するマーケットは大きいので、今後Tigerhallは世界的に注目のアプリになるかもしれません。

現在は英語でのサービス提供のみですので、日本人の利用はほとんどいないと思われます。

ただし日本人にとっても、リスニングやリーディングなど、英語学習ツールとして最適ですので、試しにダウンロードしてみるのもいいかもしれません。

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