Duff&Phelpsが、2020年度の東南アジア地域におけるエクイティ取引に関する報告書「Transaction Trail Report」を発表しました。
エクイティ取引にはM&A、プライベートエクイティ・ベンチャーキャピタル投資、新規株式公開(IPO)などが該当します。
今回はDuff&Phelpsによる報告書を元に、2020年度のシンガポールM&A事情について見てみたいと思います。
2020年度のシンガポールにおけるM&A事情
グラフの示すとおり、2020年度はコロナパンデミックの影響でM&A取引は低調という結果になりました。
主な報告事項は以下のとおりです。
・2020年度のM&Aのディール数は482件で592億USDである。2019年度は630件で724億USDであり、減少している。
・アウトバウンド取引は400億USDで全体の67%、2019年度も66%であり大きな変化はない。主な業界は資源関係であった。
・国内取引は129億USDで全体の22%で主な業界は不動産業界、インバウンド取引は11%で主な業界はこちらも不動産業であった。
・アウトバウンド取引は400億USDで全体の67%、2019年度も66%であり大きな変化はない。主な業界は資源関係であった。
・国内取引は129億USDで全体の22%で主な業界は不動産業界、インバウンド取引は11%で主な業界はこちらも不動産業であった。
2020年度シンガポールにおけるM&Aのディールトップ10は以下のとおりです。
2020年度のシンガポールにおけるPE・VC投資事情
プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタルによる投資は52億USDで、2019年度の65億USDに比べ低調という結果となりました。
2020年度のシンガポールにおけるIPO事情
2020年度のIPOによる資金調達は、9件の9億44百万USDであり、2019年は13件の23億USDと比較してかなり低調という結果となりました。
さいごに
シンガポールにおいても、コロナの影響によりM&A取引は低調であった2020年でした。
とはいえ、マレーシアにおいてはM&Aディール数254件、53億USD、インドネシアでは62件で97億USDと、依然シンガポールは東南アジアにおけるM&Aの主役となっています。
2021年度はコロナを克服して、活発なビジネスが戻ってくることを期待したいですね。