今回は、クラウド会計システムや家計簿アプリを提供するソフトウェア会社Money Forwardが提供するクラウド資金調達サービスが感動的でした。
Biz Accelの宣伝記事みたいになってしまいましたが、ホワイトカラーの仕事への影響という観点でも興味深いイノベーションですので、ここに紹介したいと思います。
クラウド資金調達サービス「Biz Accel」とは
このサービス会計データだけで融資ができるサービスを発表しました。
その名も、Biz Accel
このサービスは、
・オンラインバンキングの入出金データ
に基づき、融資先の信用度を評価し、融資を実行するという仕組みのようです。
Money ForwardのHPより情報をお借りしていますが、特徴は以下4つとのことです。
Biz Accelの4つの特徴
1.会計データで審査
会計士としてまず驚くのがこの「会計データで審査」の項目です。なんと6ヶ月分の仕訳データがあれば利用が可能とのこと。
AI技術の発達により、少ないデータで与信リスクを判断する性能が高まっているということでしょうか。
これなら、創業したてのベンチャー起業で、資金繰りに厳しいところでも、成長のための資金を調達することができます。
2.提出書類はデータで最小限
銀行融資など一般的な資金調達の場合は、複数事業期間の決算書、事業計画、会社登記簿など種々の資料を求められ、そのような形式的要件を満たした場合にやっと融資担当者と話しができる。そこから、担当者を納得させ資金調達となりますが、非常に労力を使い、時間もかかります。
Biz Accelでは決算書は不要で、会計データのみで審査。登記簿謄本すら不要ということです。
3.保証人、担保は必要なし
これもすごいですね。保証人や担保が不要ということであれば、銀行からの融資に先立ち、まずはこちらのクラウド調達を検討しよう、という流れになりそう。
4.迅速な審査と入金
入金までの日数も驚くべきスピードです。
希望額を入力後、10分で審査申し込みとなり、最短で翌営業日に結果通知。その後、3営業日以内で入金です。
資金繰りが厳しい状況下だと、1週間以内にキャッシュが手に入るというスピード感は経営者にとってありがたいのではないでしょうか。
現状では、マネーフォーワードのクラウド会計システムユーザーのみ利用可能のようですが、今後は他の会計システムでも提供予定とのことです。
ホワイトカラーへの影響は?
クラウド会計を利用していればいつでも簡易財務諸表を生成できるため、わざわざ融資申請者に提出させなくても手に入ることが技術ベースとしてありそうです。
また、銀行関係の入出金データがあれば、返済滞留のパターンなどを把握できますので、信頼できる会社かすぐに分析できます。この2つが組み合わされれば、間違いなく現在銀行が行なっているレベルの審査はできそう。
あとは融資ボリュームが増えてくれば、ある程度リスクのある取引先で、例えば貸し倒れが生じても、他の利益でカバーできるでしょう。
今後、融資データがどんどんシステムに蓄積されるはずですから、AIに機械学習をさせてより精度の高い融資審査ができるように進化していくはずです。
このような資金調達のクラウドサービスにより、従来型銀行の資金融資担当者は不要になるかもしれません。
銀行融資担当のホワイトカラーは、綿密な審査をすべき巨額資金の投資案件や、融資後の資金運用コンサルティングなど、付加価値の高い分野への移行が求めることでしょう。
ますます増加する、フリーランサーやベンチャービジネスにとっては非常に使い勝手がいいサービス。
Biz Accelはその名の通り、多くのビジネスのアクセスを加速することに貢献しそうです。
このようなイノベーションが、日本の経済を元気にすることは間違いなさそう。今後の進化に期待したいところです。
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