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【シンガポール金融庁公表】シンガポール経済の状況(2021年2月発表)

シンガポール金融庁(MAS)が四半期ごとに公表している「直近のシンガポールの経済成長(Recent Economic developments in Singapore) 」が2021年2月5日に公表されました。

本レポートのハイライトについて、当記事にて紹介したいと思います。詳細な内容についてはリンクの原文をご参照ください。

2020年度及び2021年度の世界経済

・2021年度世界経済は回復に向かうと期待されるが不確実性は高い。

・世界的な債務の増加でクレジットリスク・デフォルトリスクが上昇

Covid-19は、世界経済は例をみない浮き沈みを引き起こした。世界のGDPは2020年第2四半期の厳しい収縮のあと、第3四半期には力強く回復した。

感染率の低下により、各国政府が移動制限を緩めることが可能となったためである。迅速かつ実質的な政策により、ロックダウンよる収入へのインパクトについても緩和することができ需要・供給を維持することが可能となった。

第4四半期においては、感染の再拡大により各国政府が再び厳格な公共衛生上の対策を取ったことにより、活動は弱まっている。

世界経済は、ワクチン摂取の開始により回復に向かうと期待されているものの、不確実性は依然として高い。

世界のGDPは2021年の上半期に、前半期比で1.7%の成長が、年間で5.8%の成長が見込まれている。世界金融の状況は依然として前向きであり、各国政府は追加的な政策支援を実施している。

多くの国におけるワクチンの大規模接種の開始は、経済期待感を向上させている。ただし、パンデミックが2021年半ばに抑え込まれることを想定している。

この見通しに対する主なリスクは、ワクチン接種が遅れること、または期待通りの効果が出ないことである。

世界金融における短期的なリスクは緩和されてきているものの、中長期的には脆弱性が高まっている。

企業債務は増加し続けており、また前例のない財政刺激策による政府債務(ソブリン債)の上昇も持続可能性への懸念につながっている。

下振れリスクが顕在化された場合、経済回復の遅れがクレジットリスク及びデフォルトの上昇につながるおおそれがある。

世界的な金利の想定外の上昇は、外部からのさらなる資金調達が必要となり、債務へのプレッシャーとなる。

2020年度、2021年度のシンガポールの経済

・2021年度のシンガポール経済は4−6%の成長と予測

・労働市場もほぼ回復、特定のセクターはまだ時間がかかる

シンガポール経済は、2020年第3四半期9.5%、第4半期で2.1%の成長となった。

第4四半期の停滞は、製造業における生産量の縮小、第3四半期の消費者向け産業におけるロックダウン明けの特需が落ち着いたことによる。

シンガポールの主要な貿易相手国において、Covid-19が広がり続けていることを鑑みると、2021年の前半においても、シンガポールにおけるGDPの成長は緩やかな拡大にとどまると予想される。

ワクチンの普及により世界的な移動制限及び公衆衛生上の対策が緩められていくことで、2021年の後半は明確に回復傾向となると期待される。シンガポールの2021年度GDP成長率は2020年度の5.8%の縮小から回復し、4-6%成長すると予測される。

結果、コロナパンデミックで影響を受けた産業は、2020年度中にリバンド回復できたものの、2021年度末時点においてもパンデミック前のレベルを回復することはできないだろう。

一方で、コロナの影響をあまり受けていない産業については、経済全体の回復も相まって、着実な成長を期待できる。

国内の労働市場は、2020年下半期に転機の兆候を示している。シンガポール居住者の雇用は2020年下半期に回復に向かっている。

居住者に関しては、10月に失業率のピークを迎え、2020年第3四半期においてほぼ全てのセクターにおいて求人が改善している。

2021年度も国内の労働市場の状況は改善していくと見込まれる。ただし、セクターによっては依然として回復は弱いままであると予想される。

(本記事は非公式翻訳となります。正確な情報ついては原文を参照ください。)

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