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<シンガポールの労務>労働時間・残業手当について解説。

シンガポールにおける労働時間及び残業の取扱いについては、労働法パート4(Part Ⅳ of the Employment Act)により規定されています。ちなみに労働法は管理職(Managers)や役員(executives)は保護の対象外となるため留意が必要です。

以下、シンガポール労働法の主なき規則について解説したいと思います。

シンガポールの労働時間

一般的に労働時間については、雇用者と就業者の間の労働契約書により規定されることになります。ただし、通常以下の時間を超え手はなりません。

週休2日以上 1日9時間(ただし週44時間を超えない)
上記以外 1日8時間(ただし週44時間を超えない)

なお、途中休憩なしに6時間以上連続で労働させることは認められません。8時間以上の連続労働が必要な場合は途中で少なくとも45分間の食事休憩を取ることが必要となります。

また、1日12時間を超えて労働させることは認められません。偶発的な理由等によりやむなく12時間以上働く必要がある場合は、オンラインにより許可申請を行う必要があります。

なお、1ヶ月あたりの残業時間も72時間を超えることは認められず、上記同様やむを得ない理由により72時間を超えて残業をする必要がある場合は、オンラインにより許可申請を行う必要があります。ただし、危険な作業や集中力がもとめられる業務については、許可申請による例外は認められません。

シンガポールの残業手当

通常の就労時間を超えて業務に従事した場合は、残業手当が支払われなければなりません。

ただし、残業手当を申請することができる労働者は以下に限られます。

肉体労働者(A workman) 月額給与 SGD4,500以下
上記以外(A non-workman) 月額給与 SGD2,600以下

残業手当は、通常の時間給の少なくとも1.5倍で算定され、給与計算期間の最終日から14日以内に支払われなければなりません

なお、1ヶ月あたりの残業時間は72時間をこえてはなりません。

残業単価の算定方法は以下の計算式に依ります。

(月額給与 ☓ 12)/ (52 ☓ 44)

シンガポールの労働休暇

シンガポールにおいて、雇用者は最低週1日の休暇を認めなければなりません。シフト労働者の場合は連続した30時間を1日とカウントします。

休暇日は、労働契約により決定することができ、日曜以外の曜日でも問題有りません。休暇日の間の連続就労日数は最長で12日までと決められています。

Hours of work, overtime and rest day

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