オーストラリア最大手の通信会社Telstraが、APAC地域のDXに関するレポートを公表しました。
「APACにおける変革のビジョン:デジタル化への熱望とコストのバランス 」と題する当レポートは、APAC地域各国のデジタル化の現状と今後、コストに関する調査となっています。
調査は2020年11月〜12月にオンラインで実施され、対象はAPACでビジネスを行っている420社、様々な業種が含まれます。
このレポートで報告された3つのトレンドについて紹介したいと思います。
アマゾン・ウェブサービスにより、APACのデジタル人材に関する報告書「APACのデジタル潜在力を解き放つ(Unlocking APAC’s Digital Potential)」が公表されました。 本報告書によると、シンガポールでは[…]
トレンド1:企業のDXは加速している
コロナ・パンデミックの影響で、APACにおける会社はDXを加速させているとの調査結果となっています。具体的には、、
既存のプロジェクトの見直しを行った。
・10社中7社が、DXに対する投資を増加させていてる。
・10社中6社が、パンデミックからの回復プランとしてDXに関するプロジェクトのペースを加速させている。
このように、多くの企業がDXに取り組んでいますが、その目的は主に以下のためとなっています。
-コスト改善のため(65%)
-売上の増加のため(64%)
-顧客体験改善のため(64%)
トレンド2:未来の働き方のためにDXを推進
日本でも働き方改革が叫ばれ、IT技術の積極的な活用による生産性の向上をめざしていいますが、これは他国でも同じトレンドです。
多くの企業が、デジタル技術を利用して生産性と付加価値を向上するためにDXを推進しています。
なお、企業のIT投資額トップ5は以下のとおりと報告されています。
2.クラウド構築 (52%)
3.リモートワーク環境 (50%)
4.アプリ及びデータ(49%)
5.ワイヤレスネットワーク環境(45%)
トレンド3:多くの企業がAPACにおける市場拡大をめざしている
パンデミック下においても、10社中6社が、APACまたはその他地域での市場拡大をめざしているとの結果になっています。さらに、10社中5社は、市場拡大について12ヶ月以内に実行する具体的な計画があるとのことです。
この市場拡大の目的は、競争力の拡大(36%)、売上の増加(34%)、売上の多様化(34%)などです。
調査対象企業の市場拡大先として検討されてるのは、中国(39%)、日本(32%)、シンガポール(29%)となっています。APAC企業にとって所得の高い日本、シンガポールや、経済的規模の大きい中国が魅力的とのことでしょう。
なお、APACへの市場拡大について優先度の高いIT技術は以下との結果です。
・サイバーセキュリティ(39%)
・リモートワーク環境(35%)
さいごに
DXは企業にとって最も重要な課題ではないでしょうか。
多くの業務がリモートワークでこなせることがわかった今、APAC含む他国への進出もあまりコストをかけずにできそうです。
社内のDX変革をいち早く進め、DX化された組織体制をもって市場拡大を目指すのが次の企業の成功法則になるのかもしれません。
興味のある方は、こちらからレポートをダウンロードできます。